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懸案の四国カルスト制覇できました [プチお知らせ/日々の小ネタ]

さてさて、前記事のとおり2021年11月13日の高知での仕事に合わせて、四国各地での懸案をクリアしていくシリーズ(!?)、次はこちら、四国カルスト!

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そう四国の屋根とも言える絶景のカルスト台地です。

カルスト台地といえば、以前に山口県の秋吉台を訪れたことはもうあるのですが、そのときも独特の素晴らしい景色が印象的で、心洗われる思いがしたものです。
そんなカルスト台地が四国にもある!

これはぜひとも目に収めたいところです。

……なので、じつは前回の四国旅行である2012年の夏の「母娘男旅」の際にも計画には入れていたのです。
ただ、日程等のカンケイで「四万十市に宿泊した翌朝、まずは足摺岬を制覇し、その後に宇和島市内などを観光、それから四国カルストにも寄ってから、その日の宿泊地(翌日に佐田岬に行くのに備えて八幡浜)へ移動」なんていう冷静に考えればめちゃくちゃハードスケジュール過ぎるプランニングだったために、現地で当日早々に計画変更を余儀なくされ、四国カルストはペンディングとなってしまったのでした。
てか実際、竜串海中公園・足摺海底館を見終えた時点でもう12時を過ぎてましたからねぇ;
しこうして四国カルストどころか宇和島城までもが車窓から窺うだけになり、愛媛県観光の第1号が「卯之町の町並み~開明学校」になっちゃった(←この時点でもう夕方4時台になっちゃってる;)わけです。

 → 佐倉智美&満咲親子、今年も「母と娘の『男旅』」に行く
  https://est-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2012-08-31_Shikoku2012summer

◇◇
そんなわけなので、今般の四国行きは「四国カルストリベンジ」の絶好の機会。
なんとかしてクリアしたい。

そう思ってネットで下調べをしたりしたら、ますますモチベーションも上がるというものです。

 → 高原の絶景を満喫!四国カルスト/ツーリズム四国
  https://shikoku-tourism.com/feature/karusuto/top

◇◇
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「…高知からまわるとしたら、須崎まで移動して、ソコから国道197号線で山に分け入り、途中から東津野川幹線林道に曲がって天狗高原を目指すのが、やっぱりベストルートやろうなぁ。帰りは愛媛県方面に抜けたいけど、天狗高原から国道440号線への最短ルートは途中に四輪車離合困難な狭い区間が地味に長いという情報もあるし、一旦国道197号線に戻って、日吉経由で大洲~内子五十崎というのが穏当かな」
と、上記「ツーリズム四国」さんの四国カルスト特集ページのアクセスガイドをパソコンの画面で見ながら、プランを練っているの図;

◇◇
……ということで野望は実行に移されました。

ホテルをチェックアウトしたら、まずは国道56号との重複区間を除いた事実上の国道197号線起点に存する「道の駅 かわうその里すさき」に移動して、態勢を万端整えましょう。

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「道の駅 かわうその里すさき」は、道の駅の基本であるトイレ等々はもちろん、土産物コーナーも充実、魚屋さんも頑張っていてカツオのたたきなども入手できるようになっています。
今回ワタシは諦めましたが、帰宅まで保冷に難がないようなら購入したいかもノ

 → 道の駅 かわうその里すさき 公式サイト
  https://michinoeki-susaki.com/

◇◇
この須崎あたりはいかにも「海の高知」という雰囲気なのですが、197号線を走り出すとほどなく「山~っ!」っという趣に変わるのが、なかなか旅行として味わい深いところですね。


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途中には「道の駅 布施ヶ坂」などもあるので、休憩ポイントには困りません。


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道の駅 布施ヶ坂の裏手には、かような東屋もあります。
見逃さずに堪能するが吉。


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いわゆる正式な道の駅にはなっていなくても、こちらJA津野山営農センターのように「山の駅」などと称して事実上は道の駅に準じる施設として旅行者に開放されているスポットもいくつかありました。
ここでもトイレ休憩などが可能です。標識には「直販所」の文字もありますね。

ちなみに、須崎方面から国道197号線を走ってきて(この写真の奥の方向から手前へと走ってくる)東津野川幹線林道へと右折する交差点、この山の駅・津野山営農センターが道路の左側に見えてきたら、通過してそのすぐ先です。
これ豆ね。
交差点には天狗高原へ通じる幹線林道はこっちという標識もありますし、曲がった後すぐ「四国カルスト・天狗高原へようこそ」みたいに書いてあるゲートもあります。
ただし2021年11月中旬現在、この付近、国道のバイパスにあたる新道の建設工事が進んでいたので、それが完成したら微妙に様子が変わるかもしれません。


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そんなこんなで、ずいぶんと上ってきました。


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天狗荘・星ふるヴィレッジTENGU の駐車場に着くと、こうした案内板も用意されています。


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天狗荘・星ふるヴィレッジTENGU のロビーの一角にかように表示されているように、標高は1355メートル超らしいです。

……それでは、いよいよ四国カルストの絶景を堪能しましょう。


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嗚呼~!!


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スゴイ……


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感嘆にして絶句ですね。

ということで、四国カルスト、ついに制覇です。


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なお、四国カルスト、このように高知県と愛媛県にまたがっているわけですが……


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天狗荘・星ふるヴィレッジTENGU の建物にも、ズバリ県境が通っていたり!
イイなぁー、こういう「とある境界線上のラグランジェ」w

それから、天狗荘・星ふるヴィレッジTENGU は、宿泊客以外でも売店やレストランは利用できるようになっています。
元々「天狗荘」として営業していたのが最近「星ふるヴィレッジTENGU」としてリニューアルして間もないせいか設備も新しくキレイで気持ちよく利用できます。

 → 星ふるヴィレッジTENGU 公式サイト
  https://village-tengu.com/

◇◇
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てなわけで、ワタシも腹ごしらえ。
四万十ポークカツ丼」を美味しく頂戴いたしました。


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かくして帰路も、予定していたルートは順調で、やがて伊予灘の夕景を眺めては、本日のミッションはクリアとなるのでした。


◇◇

◇◇



共通テーマ:旅行

結城友奈の聖地巡礼をしてきました [プチお知らせ/日々の小ネタ]

さて、[出演・講演講師など]記事でお知らせしたとおり、先般 2021年11月13日(土)、高知「ソーレ」での講座へと赴いてまいりました。

 → 高知で男女共同参画講座の講師をします
 https://est-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2021-09-22_KochiSole

◇◇
既述のとおり盛会のうちに有意義な講座となり なによりだったわけですが、せっかくの四国のほうへ渡る機会、コレだけ仕事して帰ってくるだけなのはもったいない。
この際、合わせて、いくつかの懸案をクリアしてしまおうということになりました。

そのひとつが本記事標題の『結城友奈は勇者である』聖地巡礼!

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 ※この画像は公式サイト https://yuyuyu.tv/season1/ からキャプチャしたもの。
 ちなみにこのような注釈のない他の写真は佐倉智美による撮影であるのが基本です

◇◇
『結城友奈は勇者である』シリーズはアニメ作品を中心にメディアミックス展開されているコンテンツで、簡単に言えばプリキュアシリーズと同様に女の子が変身して敵と戦うことを軸に物語が構成された変身少女ヒーローもののひとつです。

主人公・結城友奈らの友達を大切に思う気持ちが、世界を脅かす敵を打ち払う原動力となりつつ、その守るべき日常に潜む秘密との対峙や、安易な自己犠牲をどうやって否定していくのかといったストーリー展開の含蓄が、大いに高評価され人気を博した作品です。

 →『結城友奈は勇者である』シリーズ公式サイト
  https://yuyuyu.tv/

◇◇
で、その『結城友奈は勇者である』シリーズの主たる舞台が、じつは四国は香川県観音寺市

観音寺市は2012年 夏の「母娘男旅」の際に、瀬戸大橋を渡ってきた後、高知方面を目指している途中に立ち寄って昼食に讃岐うどん定食を平らげた、あれがじつは豊浜サービスエリアで、その所在地は観音寺市内だったりするのですが、さりとてあのときはそうやって基本的には通過しただけで、市内をじっくり観光はしていません
(……てゆか『結城友奈は勇者である』シリーズ第1作のアニメ放送開始が2014年の秋なので、そもそも2012年の時点では物語の舞台の探訪もやりようがない;)。

 → 佐倉智美&満咲親子、今年も「母と娘の『男旅』」に行く
 https://est-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2012-08-31_Shikoku2012summer

 → 観音寺市観光協会 公式サイト
 http://kanonji-kankou.jp/

 → 観音寺市公式サイト 観光情報トップページ
 https://www.city.kanonji.kagawa.jp/life/3/

◇◇
というわけなので、これは今こそ、まずは手始めに観音寺市に立ち寄って、『結城友奈』の舞台を探訪してみるっきゃない!!

しかも、なんというタイミング!
この2021年の秋というワタシが四国へ行くのに合わせるかのような時期に、『結城友奈』テレビアニメ第3期にあたる物語の集大成、いわば「完結編」が、まさにオンエアの最中ではありませんか!!

これはもう、呼ばれてる!(……「神樹さま」に!? w )

 
 YouTube にて『結城友奈』各種PVも視聴できるようになっています。
  これはアニメ1期のときの第2段PV
 (以下で挙げる場所も多々登場してます)


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と、いうわけで、やってきました瀬戸大橋
『結城友奈』作中ではいろいろ大変な場所ですが、もちろん現実世界ではフツーに通行できます
(しかも橋にさしかかると同時にカーオーディオのシャッフル再生が『結城友奈』の主題歌を流し始めるという偶然があってテンションが上りました)。
この与島パーキングエリアからは、もうこの先の四国の地が遠望できます。讃岐富士の山容も窺えていますね。


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ほどなく観音寺市内へ到達。
鉄道利用のアクセスだと、このJR観音寺駅が玄関口となります。


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観光案内所は、駅から少し行ったところにあります。
自動販売機が「結城友奈」仕様になってますね。


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その観光案内所で聖地巡礼マップがゲットできます。


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アニメ作中に出てきたような、そこはかとなく既視感がある町並みです。


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お゛っ、こ、この橋はっ……!?


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主人公らの通学路としてしばしば登場する「三架橋」ではないっスかノ

三架橋という名の由来はもともとはこの先の琴弾八幡宮に「参賀」するための橋だというところから来ているらしく、江戸時代にはすでに存在が確認されている由緒ある橋であると、市公式サイトでも解説されています。


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財田川の少し下流側から見た三架橋の全景。

3つのアーチが美しい現在の三架橋は昭和10年につくられたとのことで、「日本百名橋」にも選定されているそうです。
まさに観音寺市のシンボルのひとつ。

なお、逆に上流側からタイミングよく見れば、夕日をバックにして橋が美しく浮かび上がる光景が眺められたりもします。


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ちなみに三架橋からもう少しだけ下流のこちら、現実世界では高松地方裁判所観音寺支部
があるこのあたりが、作中での『結城友奈』主人公・結城友奈&その親友たる重要キャラクター・東郷美森の各々の自宅の所在地(2人は隣どうしという設定)に該当する場所です。
なるほど、たしかにアニメでの描写と合致します。


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そうして三架橋を渡り、しばらく進むと、観音寺市立観音寺中学校に到着。
ここが言うまでもなく作中で主人公らが通っている「讃州中学校」。
ものすごく忠実に再現されてる度が高いのが、あらためて実地で見るとわかります
(学校側に迷惑がかからないよう登下校時間帯などを避けて撮影しています)。


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校門前から学校と反対側を見ると、このようにのどかな風景が広がっているのですが……………………よくよく見たらこの景色、「樹海化警報」が出ちゃうときのじゃないっスか;


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ところで観音寺市の市名の元でもある「観音寺」のお寺。なかなかの名刹であり、四国八十八ヶ所霊場のひとつでもあります。このときもお遍路さんの一団がバスで到着していました。
まさに本来の意味での巡礼すべき聖地であります。
ただ、『結城友奈』の作中には独自の宗教観が架構されていて、それが物語のひとつのキーポイントにもなっているわけです。そがゆえか、仏教寺院は登場させにくいのでしょう。アニメではスルーされちゃってます。


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琴弾八幡宮の山の上から見下ろす寛永通宝の砂絵。
そして、その向こうに広がる有明浜。有明浜も作中の重要シーンに何度もなってますね。


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琴弾の山のたもと、「道の駅ことひき」にある観光協会・総合コミュニティセンターのロビーでも、『結城友奈』主要キャラのパネルが展示されとります。

なお「道の駅ことひき」、コミュニティセンターの他にも「世界のコイン館」とか「大平正芳記念館」などが興味深いところなのですが、平均的な道の駅のパターン破りで、道の駅としての駐車場と各施設が若干離れており、いささかわかりにくいので気をつけたいです。


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そんなこんなで日も暮れかかってきました。
作中でも主人公らがみんなでいっしょに讃岐うどんを食べるシーンがよくある、うどん屋さん「つるや」で夕食といたしましょう
(作中では「かめや」となっていますが、ソレを忘れてしまうくらい、ほぼほぼまんま現実世界での様子が再現されとります)。

店の駐車場が異様に広いので一瞬ビビりますが、まちがいなく「つるや」のお客様駐車場なので、安心して止めましょう。まぁ今般のようにクルマ移動の際には、こういう大きな無料駐車場は助かりますね。

あとセルフ式の店ではないので、入店したら適当な席を選んで座り、店の人にオーダーを告げればよいシステムでした。
伝票はなく会計は自己申告。キャッシュレス未導入につき現金も必要なので注意。

とまれ本場のうどんが堪能できるのは間違いなしです。


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かくして四国は香川県、観音寺市の街並みに、秋の日は暮れていくのでした。
……勇者たる少女たちが友情を力に守り抜いた愛すべき世界に幸あれノ

◇◇

◇◇
  

◇◇

◇◇



共通テーマ:アニメ

境界としての梅雨 [プチお知らせ/日々の小ネタ]

今年・2021年はは何やら「梅雨入り」が妙に早く、「風薫る五月を返して」と言いたいくらいの時期から大雨が降っていたりもしましたが、逆に6月に入ってからはビミョ~な曇り空の日々が主軸に天気が推移している今日このごろ、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この先 梅雨末期の豪雨などは例年ありがちですから、そのあたりの警戒には気を引き締めないといけませんが、ともあれ、鬱陶しい天気と嘆くばかりでなく、この時期ならではの季節の情趣を味わう余裕も持っておきたいものです。

そして「梅雨」といえば、その《春でも夏でもない季節》としての「境界性」が、やはり特筆に値します。
スッキリどちらにも分けきれない、そういう「とある境界線上のラグランジェ」度がすこぶる高い存在だと言ってもよいでしょう。

というわけでワタクシ・佐倉智美がかかわっているNPO法人・SEANの公式サイトの最新トピックスのコーナーで、執筆の当番回がちょうど回ってきたので、上述した趣旨を今般まとめてみました。

 → NPO法人SEAN公式サイト/SEAN最新トピックス
  http://npo-sean.org/sean-topics/
   (2021.06.22付)
◇◇

「執筆」として当ブログの当該コーナーに掲載するほどのものではないのですが、せっかくなので、「プチお知らせ/日々の小ネタ」扱いでご報告の上、以下に全文を再掲しておきます。
ご笑覧ください。


************************

「どちらでもない、どちらでもある」
6月も下旬、夏至を迎える候ですね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今年はやけに早く梅雨入りしたと思ったら、今月に入ってからはけっこう晴れ間もあるという、なかなかハッキリしない天気で、ビミョ~な気分にもなってしまいますが、ぼちぼち、楽しいことを見つけながらやりくりしていきたいものです。
ただこの「梅雨」という、春でもなく夏でもない季節、それでいて春の続きでもあり夏がもう始まっていなくもないという、きわめてマージナルなこの期間、その曖昧さが、私はじつは好きだったりもします。
そう、何事にも境界という領域にはじゅうぶんな幅があるにこしたことはないのです。線を1本引いて、ソコで完全に「あっち」と「こっち」に分断できるんだ、という発想は横暴です。どちらでもない。どちらでもある。そういう境界性を認めないのは、本当に豊かな社会でしょうか。季節でも、そして人種・民族、さらには性別でも。
そうして、このいろいろな事柄を単純に分断しようという力学がはたらきがちなこのセカイにあって、春夏秋冬なんて言っても、そんなにきっちり分けられるものじゃないゼ! とばかりに、名前までつけてもらって存在感を示している「梅雨」という季節は、やはりなかなか頼もしくもカワイイ奴だと言えましょう。
そう考えると、梅雨の季節感の情趣を醸すための表象として、往々にしてカタツムリが活躍するのも、必然的な縁なのかもしれません。言うまでもなくカタツムリ、またの名をマイマイは雌雄同体。性別的にスッキリ割り切れない存在です。そしてだからこそ、SEANが実施する「まいまい楽座」の命名にも一役買ってくれるかたちになっているわけですね。
「まいまい楽座」は、試行段階を含めると、その実施ははや9年度めに突入するのですが、ここまで、自分のジェンダーないしはセクシュアリティにまつわる事項について「どちらでもない」「どちらでもある」等々感じて、あれやこれや抱えている人が、集まり、楽になれる場として、その意義を深めてきました。今年度の第1回は7月3日ですが、今後とも地道に継続していきたいと思っています。(理事 佐倉智美)

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ちなみに「まいまい楽座 2021」についてはこちらでも案内しています。

 → トーキング「多様な性」【まいまい楽座 2021】
  今日も明日も花ざかり(佐倉智美「お知らせブログ」)
 https://est-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2021-04-14_SEAN-MyMi2021


◇◇
このほか、NPO法人SEANの活動の一環としては大阪府立阿武野高等学校の「あぶねっと」への協力も6~7月にかけて予定されており、その一部について佐倉も担当することとなっております。
 ↓
(2021/07/26)
「あぶねっと」でSEANを選択した生徒へ向けての性の多様性に関するワークショップ、実施済みです。

◇◇



共通テーマ:地域

草津で温泉に入ってきました。琵琶湖を眺めながら [プチお知らせ/日々の小ネタ]

昨年・2020年の秋のとある日、草津で温泉に入ってきました
もちろん時節柄、新型コロナウイルスの感染対策など可能な限り徹底したうえで)。

草津よいとこ一度はおいで
ァ~ドッコイショ♪

「草津で温泉」となると、ついこう口ずさみたくもなりますが、この『草津節』は群馬県の草津温泉のもの。
関西から行くのはなかなか遠くて大変です。

我々のような大阪府北部民にとって「草津」と言えば、そう、琵琶湖のほとり、滋賀県の草津市
(向こうの草津の近隣にも同じ「しが」と発音する志賀高原の志賀があって、ソノ点も地味にややこしいので、こっちの草津について言うときは「びわ湖」をプッシュするのが常套でしょう)


実際、草津市からは今までに幾度も講演に呼ばれたりもしています。




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またプライベートであっても、湖岸に沿った道路[さざなみ街道]をドライブして琵琶湖博物館あたりまで行ったりするのは、琵琶湖を望む風光が心地よく、また交通量もほどほどなので、デートコースとしてもファミリー向けとしてもおすすめのプランです。
[さざなみ街道]沿いの湖岸の要所要所には無料の駐車スペースも設けられているので、思い立った場所で一息ついて、湖面を眺めながらまったりするのも良いかもしれません。

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また、イオンモール草津の存在も見逃せません。
イオン直営コーナーの他、テナントも充実、レストランやフードコートの選択肢も潤沢ででお腹も大満足。
駐車場も無料なので、その点も気兼ねなく、安心して1日過ごせます。

特にイオンモール草津には映画館[イオンシネマ]も併設されていて、ここがなんというか、ちょっとコアーな層向けの若干マニアックな映画と言いましょうか、大阪府内だと梅田やなんばの劇場まで足を運ばないと観られないようなタイトルが、滋賀県だとこのイオンシネマ草津が上映館となっているということが、わりとよくあるのですね。
都心まで混んだ電車を乗り継いで行くのはダルいなぁ……という場合、大阪府北部からイオン草津までならクルマで軽くドライブという感じで到達できるので、体力的にも気持ち的にも断然ラク!

なので、じつのところ『ガルパン最終章』も『リズと青い鳥』も、じつはワタシが観たのはこのイオン草津だったりします。

まぁ、そんなこんなで、大阪府北部あたりから滋賀県の琵琶湖に臨む草津市というのは、それくらいちかしいロケーションなのです。

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で、温泉。

じつは「別館」という位置づけで、いわゆるスーパー銭湯もイオンモール草津にはあるのですね。

それがこちら草津湯元 水春》!

「なんだ、ただのスーパー銭湯か」と侮るなかれ。
浴場は温泉地の旅館のものと比べても引けは取らないものです。
天然温泉ちゃんと湧いてます。
露天風呂もキモチイイ!!
(ただしここの露天風呂から琵琶湖が眺められるわけではありません。当記事のタイトルはその意味で二重に「釣り」です。スミマセン)

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中の撮影は遠慮したので写真はないですが、全体的にクォリティ感は高く清潔感もじゅうぶんな施設です。
イオンの本館に戻らずとも、この《水春》内にも食事処があります。
他に岩盤浴とかホットヨガスタジオとか……。


というわけで、2020年の秋のある日、琵琶湖を望む地にて温泉に入ってリフレッシュしてきました~…というレポートでした。

ぃやー、草津はイイぞ


◇◇

◎登録商標「草津温泉」
ちなみに「草津温泉」は、なんと群馬県のほうの草津温泉の組合が商標登録しちゃってるので、こっちでは新たに名乗れないらしいです。
いちおう滋賀県草津市と群馬県の草津町、友好交流協定は結んでるらしいですが、まぁいろいろ因縁もあったりする??
なお検索して出てきたコノ記事とかもオモシロかったです。
 → 滋賀県にある「草津温泉」に行ってきました/大阪Deep案内
https://osakadeep.info/shiga-kusatsu-onsen/


◎歴史が息づく街道「草津宿」
なお、この滋賀県の草津は、東海道と中山道の結節点にある宿場町として栄えた歴史があります。
かつての草津宿の本陣跡などについて史跡観光の態勢も整備されています
(そのあたりの詳細は「草津宿」や「草津市観光物産協会」などの各公式サイトに詳しいです)
現在でもJRの東海道線が通り新快速も停車するという交通至便ゆえに京都市内方面へ通勤する人たちのベッドタウンとして発展している草津市ですが、そうした側面とともに、かように歴史が深く息づく街でもあるというのが、なかなか魅力的だと言えましょう。
一方、現在では新名神高速道路(これがルート的には旧街道の東海道にわりと忠実に照応している)と従来からある名神高速道路(これはじつはどちらかというと旧中山道のルートをたどっている)の結節点になっているのも、この草津の地だったりします。
新名神、旧名神、さらに京滋バイパスが出会う位置にある草津パーキングエリアは、そんなわけで乗用車もトラックもたくさん立ち寄って大賑わい
(名目上は小規模な休憩用に設けられたパーキングエリアだったのですが、つまるところ事実上はガッツリ食事もしてお土産も買えるサービスエリアと化しています。ここのところのコロナウイルスがらみで多少は交通量が減っているのかもしれませんが……)。
このあたりは、街道から高速道路に時代がシフトする中での宿場町・草津の面目躍如ということになるでしょうか。


◇◇

◇◇


2021新年を迎えて [プチお知らせ/日々の小ネタ]

さて、またしても年末年始を経て、はや令和も3年、西暦だと2021年の1月となり、あまつさえ十日戎のお参りも済ませる頃合いとなりました。

みなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は新型コロナウイルス感染症[ COVID-19 ]の流行という予想外の事態に翻弄される日々でしたが、これが収束し平穏な暮らしが戻るまでには今しばらくかかりそうです。
各自あれこれ気を抜かずに、この局面を乗り切って行きましょう。

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 ※某所に咲く花
◇◇

ちなみに例年のこの時期の記事で長らく言及した果てに昨年はこっそりスルーした今年こそは新刊が出せるかも!?」ですが、コロナによる Stay Home 効果で(!?)執筆が進捗し、なんと原稿は仕上がった段階まで(ようやく)来ております。


◇◇

◇◇



共通テーマ:日記・雑感

中国自動車道に朱塗りの橋を探して [プチお知らせ/日々の小ネタ]

§キミはあの朱い橋を見たか!?§

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さて、時は5月下旬、このあたりの日付というのは、ワタシが中学校時代の修学旅行を思い出す時期であることは、何度か言及していると思います。

その行き先が中国地方で、太陽の塔の傍を通ってバスで西へ向かった……ということも。

[参考]30年後の修学旅行/佐倉智美のジェンダーあるある研究ノート
 → https://stream-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2009-05-31 など

てか、コレ↑書いたのももう11年前かぁ…;

※じつは『女が少年だったころ』にいちばんバッチリ詳しいのですが…
 


ところで、そんな中国自動車道を西へ向かって走っていくと、途中、その高速道路の車線をオーバークロスで横断する、朱塗りの橋があるのをご存知でしょうか。

修学旅行のときも車窓からソレを発見して「お゛っ!?」と思ったのは、印象的なシーンとして覚えています。
その後も、各種の機会に当該箇所を通過する際は、そんな修学旅行での原体験をベースに、毎回、独特の感慨を抱いたものです。

端的に言って、その橋を通過するのが好き、その地点を通るのが好ましい心地よい。
自分にとって、そういう場所になっています。

高速道路という科学技術の時代の申し子たる近代的なインフラストラクチャーにあって、朱塗り橋というある種の宗教的な伝統文化の表象が、突如予期せぬタイミングで闖入してくる、そのミスマッチが、むしろ独特の趣を醸し出しているのが非常にエモーショナルで、それがワタシの心の琴線には、大いに触れるところがあったのでしょう。


で、その朱塗り橋。
実際にはいったいどこにあるのでしょう!?

じつは数年前、ソコんところがふいに気になった機会に、Googleマップとストリートビューを駆使して調べてみたことがあります。

その結果、どうやら安富パーキングエリアと山崎インターチェンジの間らしいことが突き止められました。
そのときのGoogleストリートビューのスクリーンショットを見ると、なるほど、たしかに高速道路という近代建築に対して非常に個性的な情感でのコラボレーションとなっています。

Googleマップでは橋のたもとには「安志稲荷の大提灯」との記載があり、少し離れて安志加茂神社の名前もあります。
ストリートビューでも、たしかに大提灯と鳥居が確認できるので、順当に考えて、この朱塗り橋は、地元の神社の参道なのだろうと推測できました。
 ※以下4画像(冒頭は直下のと同ファイル)Googleから

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それから幾ばくか時が流れた昨年の秋、ちょっとした所用でこの橋の近くまで赴く機会が得られました。

これは絶好のチャンスです。
ちょっと段取りを調整して寄ってみない手はありません。

かくして2019年11月、伝説のあの橋に肉薄することと相成ったのです。

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まずは山崎インターチェンジを降りて暫く走ると、ストリートビューにもあった大提灯と鳥居に迎えられます。

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鳥居をくぐって進むと、広場になっていて駐車スペースとして使えます。

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広場には、このような台座があって、ここに毎年、その年の干支の置物が飾られるようです。
後ろでは2020年に向けて、ネズミの製作が進められています。
以前のGoogleストリートビューのスクリーンショットは巳年のものだったみたいですね。

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さらに進むと、奥には安志加茂神社の本殿が待っています。
霊験あらたかな佇まいです。

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加茂神社の参道から分岐して稲荷神社も祀られています。

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弁天池には弁天さんも。

…こうして見ると、なかなか大きく立派な聖域であり、おそらくは地元で永きにわたって愛されている由緒正しき神社なのでしょう。

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さて、それではモンダイの橋のほうです。

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やはり、安志加茂・稲荷神社の参道として機能することを企図して架けられている橋であることは間違いなさそうです。
(以前のストリートビューと比べると、他所にて橋上から高速道路上に物を投げ落とす事件が問題になったことを踏まえてか、朱塗りの欄干に加えて背高のフェンスが追加で設置されています)

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[安志稲荷橋][昭和四十八年十月竣工]とあります。
昭和48年ということは1973年。
この区間の中国自動車道が開通する2年前に橋が出来ている勘定になるようです。

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橋を渡ると、参道はこの先から続いてきているようです。
何やら良さげな気脈を感じる景色です。
月並な表現ですが、ニッポンのふるさとの風景と言ってよいでしょう。

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さらに参道の坂を下りてみました。
どうやらここが参道の起点。
立派な石灯籠が立っていますし、かつてはここにも鳥居が在ったらしい基礎部分も残っています。
やはり地元では重要なポジションを与えられ大切にされている神社なのですね。

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というわけで、現地をリサーチしてあらためて理解できた気がします。

中国自動車道のこの付近は、少し小高くなっていた地形を掘削して(急坂にならないように)周辺と同じ高さで道路を通す「切り通し」で作られています。
トンネルにするほどの高さの地形ではないので上部が開放したトンネル……とでも理解すればよいでしょうか。

おそらく、そうやって中国自動車道を建設するとき、削られる場所に、ちょうど従来からあるこの安志加茂・稲荷神社の参道がかかっていたのではないでしょうか。

そのため、中国自動車道建設にともなって参道が失われる部分に、このように橋をかけて繋いだ。

さらに、せっかくの由緒ある神社の参道だということで、無味乾燥なデザインではなく、こうした朱塗りの、参道に似つかわしい意匠が採用された。

こうして、あの独特の印象的な、高速道路を朱塗り橋がオーバークロスという光景が誕生したのではないでしょうか……と推察できます。

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しかし安志稲荷橋は竣工が1973年だとすると、こうした措置は、いまだ高度経済成長時代の只中で検討され採用されたということになります。

1970年の万国博覧会をも含む昭和40年代は、科学技術の万能感と経済優先の風潮の中であり、ともすれば古い呪術や伝統的な習俗は軽視される傾向もあったはずです。

新しい国土設計の要とも言える高速自動車国道の建設は、いわばそんな趨勢のもとでの輝かしい未来の象徴であり、対して地元の土着の信仰なんてものは古き迷信にすぎないと切って捨てることもできたはずです。

にもかかわらず、橋を架けることで参道を保全し、その橋を朱塗りにして参道に相応しい外観にする。
なんという粋な計らいでしょう。

そこにある科学では割り切れない神秘なるものを尊重しようとする意志と、時代を越えて地域の人々の暮らしの中で培われた伝統文化へのリスペクトには、感銘を受けずにはおれません。

そうして、この令和の時代まで、かかる風光が佇まい続けているのは、じつに尊いことなのではないでしょうか。

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さて、というイイ話の後でアレなのですが、じつは本件とは真逆の事例が某所にあるのです。
そちらについてはツッコミブログのほうにまとめますので、よろしければご覧くださいノ

→ これは酷い!春日神社は祟っていいレベル
  /佐倉智美のジェンダーあるある研究ノート
https://stream-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2020-05-28_MissingRoute


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