河出書房新社より

河出ブックス『1980年代』
斎藤美奈子 成田龍一 編著

ISBN-10: 4309624898
ISBN-13: 978-4309624891

税別 1800円

 …が、2016年2月刊行されました。


戦後日本の転換点にして、《いま》の源流とも言える80年代。
記憶だけで語るにはもはや遠く、歴史と呼ぶにはまだ近いこの時代を、鼎談・論考・コラムを組み合わせながら多角的に問い直す。
(河出書房新社公式サイトの本書紹介ページより)

 …という趣旨の意欲作です。


 


このうちワタクシ佐倉智美は、1980年代の[アニメ]についてのコラムの執筆を担当しました。
題して「オタクカルチャーの源流と多様な性」。

持ち字数が少ないコラムではありましたが、その中になんとかいろいろ詰め込みました;
現在の日本のアニメ文化の様相の起源として書題でもある80年代を回顧しつつ、同性愛・性転換的な内容も包含した当時の複数の作品が、今日の諸作品におけるジェンダーやセクシュアリティの多様性を描くにおいて豊穣である状況につながってるのだけれども、一般にはアニメ文化への誤解も多いことなど……あたりには、いちおう触れることはできたかと……(^^;)

そんな従来の佐倉原稿とは少し異なる切り口からのコラムの書籍化です。
ぜひ、ご一読ください。


 →『1980年代』[amazon.co.jp]


そして本書全体の執筆陣が豪華です。
編著者らによる鼎談も読み応えのあるものなほか、例えば瀬地山角さんによる80年代フェミニズム論なども興味深いですよ。