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「LGBT」など性的少数者の人権、セクシュアリティの多様性、クィア論、男女共同参画などや、そうした観点に引きつけてのコミュニケーション論、メディア論、「アニメとジェンダー」など、ご要望に合わせて対応いたします。※これまでの実績などは当ブログ内にまとめてあります

インターネットイベントでバーチャル登壇します [出演・イベントなど]

来たる2018年12月23日(日) 21:00~
361°アートワークス年末特番
「2018年は”V”の年 -バ美肉とは何だったのか-」
 に、ワタクシ佐倉智美が出演・登壇します。

……厳密には(!?)バーチャル出演登壇者とされている《サクラトモミ》の「中の人」を務めます。


登壇~報告のタイトルは

バ美肉トラブル
~(ヘテロ)セクシズムと性別概念の攪乱


リアルトランスジェンダーとして「リアル《バ美肉》」も体験している社会学つかい属性のジェンダー研究者という立場から、バーチャルのアバターのカスタマイズとはどういう意味を持っているのか~そもそも社会的相互行為における「性別」とは……みたいなことを軸にいろいろ語れればよいなと思っています。


 BL181220Babiniku.PNG
 ※公式サイトからキャプチャ

ユーチューブ生配信ならネット環境があれば視聴できます。
今般プラットフォームとして利用されている[ cluster ]のアカウントを取得してアプリをインストールすれば「現場」に入室して観覧することも可能です。


 → 主催者公式サイトの案内ページ
http://361deg.info/talk/2018/12/15/babuniku/




司会は よーへん さん。
他の出演・登壇者は
Karin さん
なもなき さん
アラハバキ さん
 となっています。


なお、当日の現場で《サクラトモミ》が語る内容の予習としては、こちらのブログ記事でまとめたことが参考になるかもノ

 → むしろ「ガンダムビルドダイバーズ」のほうが「キラッとプリ☆チャン」よりも「プリパラ」の後番組な件/佐倉智美のジェンダーあるある研究ノート
https://stream-tomorine3908.blog.so-net.ne.jp/2018-05-25_VR-player


この2018年の10大注目ワードのひとつ(!?)である「バ美肉」を総括する、見逃せない催しです。
はたしてサイバー空間におけるアバターを用いた自己実現の未来はいかに!?

皆さま、ゼヒ起こしくださいノ


◇◇

(2018/12/24)
盛況のうちに終了しました。
報告の最中に一度 cluster との接続が切れてしまうなど、システム面でのトラブルが若干ありましたが(このあたりが現状ではこうした「バーチャル」でのコミュニケーションの実用上の課題かもしれません)、ひととおりのお話はさせていただきました。
肉体は現実世界用のアバター」に「《本当の性別》は存在しない」を絡めて、仮想世界でのアバターを用いた自己表現の可能性について論じれたのではないかと思います。
ご観覧いただいた皆様、ありがとうございました。


◇◇



共通テーマ:キャラクター

毎日新聞の特集記事でコメントしました。プリキュアの [出演・マスメディアなど]

アニメ『HUGっと!プリキュア』が、シリーズ例年にもましてなかなか画期的なものになっています。
ことに去る12月2日放送の第42話「エールの交換!これが私の応援だ!!」では、かねてより性別規範にこだわらないジェンダーレス男子系キャラ若宮アンリが事実上プリキュアに変身だと解せる展開において「キュアアンフィニ」を名乗ったことで話題になりました。

 ◇BL181207_PrecGendNP-01.JPG(放送画面よりキャプチャ)

それを受けて、この件について毎日新聞にて組まれた特集記事に、佐倉智美が3人の識者のひとりとしてコメントを寄せました。

→2018年12月**
男の子のプリキュア登場
 人気アニメでジェンダーの壁破る試み」

※WEB版(有料記事)2018年12月6日付け
 → https://mainichi.jp/articles/20181206/mog/00m/040/011000c


佐倉としてはトランスジェンダーでもある社会学つかいとして、

「今も『女の子的なことが好きな男の子』や『男の子的なことが好きな女の子』には周囲に分かってもらえない悩みがあるはずだ。『性別にかかわらず多様な個人のあり方があっていい』という番組のメッセージは大いに救いになるでしょう」

…をはじめ、ジェンダー論の見地からいろいろ語らせていただきました。
とはいえ、どうしても紙面の都合であれこれ削られ端折られてまとめられているので、その点はあしからずご容赦ください。


◎取材時点では…

突然の「男子プリキュア誕生」なのではなく、ここまでの『HUGっと!プリキュア』作中で積み上げられてきたいろいろな描写のひとつの到達点だったことをふまえる必要がある
性別を問わず「らしさ」の通念に縛られずに「自分」になることを推奨するメッセージは作品全体を通して貫かれているのに注目したい

プリキュアシリーズ全体でのこの15年にわたる取り組みの上に今年があることも同様で、女の子だってヒーローになれることをあたりまえにした功績がプリキュアシリーズあるという流れの最先端が、1周まわってそのプリキュアに男の子もなれるという今般の件なのである

こうした作品群に親しんだ子どもたちのジェンダーや性にかかわるセンスは新しいと期待できる
が一方で親や祖父母世代など、まわりの大人の感覚が古いこと(に影響を受けた子どもたち)が「男は男らしく・女は女らしく」を固持する《抵抗勢力》になりうる
作品からのメッセージに対峙する大人のリテラシーが問われている

「作品」としてその作中でどのような画期的な取り組みがなされているかを高評価することと、「番組」がマーケティングの慣習的な枠組みとして《男児向け》《女児向け》といった区分に回収されているがゆえに(購入決定権を持つ親・祖父母世代などに関連商品をアピールしやすいように)守旧的なジェンダーイメージが前面に出てしまうのが現状ではまだやむを得ない面もあることを理解することは、両立可能であることだと意識的に念頭に置いて議論すべき

視聴者がどう考えるかとは別に少なくとも作中では2年ほど前から(『魔法つかいプリキュア』以降)作中の人々の認識では「プリキュアは女の子がなるもの」ではない世界観になってきているとも読み取れる

 ……等々も、お話しさせていただいたのですが、さすがに全部を盛り込んで記事にするのはちょっと厳しかったですかね(^^ゞ

特に「番組」と「作品」は分けて評価しないといけないことなどは、同じ記事中での中野円佳さんによる「枠組みそのものは思いきり女児向けアニメだ」「女児向けを強く意識した番組作りが女の子と男の子を分断している可能性も」などの指摘へのアンサーになるものなので、そのあたりは少し残念でもあります。



◇◇
参考:『HUGっと!プリキュア』東映アニメーション公式サイト
 → http://www.toei-anim.co.jp/tv/hugtto_precure/


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共通テーマ:アニメ

新名神高速高槻神戸JCT間開通で西へ行くのが格段にラクになった [プチお知らせ/日々の小ネタ]

さて今年度になってからも軽く遠方まで赴く講演の仕事はいくつかあったわけですが、8月の豊岡の帰路(このとき往路は京都縦貫ルートを選んだ)や、10月の西脇への往復、そして11月の淡路島の往復は、従来であれば神戸ジャンクションからは吹田までの中国自動車道を経由するルートより他は現実的な選択肢はなかったわけです。
それゆえにその区間は交通量も多く渋滞も日常的という、なかなかストレスフルでリスキーなドライブにもなりがちでした。

しかし今春、新名神高速道路の高槻~神戸ジャンクション間が開通。
これによって上述の混雑区間をバイパスできるネットワークが出来上がり、選択肢が増えて交通量は分散、利便性が向上すると言われていたわけですが、今般、実際に利用してみると、その効果はソレ以上に体感されるものでした。

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※NEXCO西日本 高速道路ガイドマップ関西版でも案内されています


まず高槻にインターチェンジが出来たのが、思いのほか重要なポイントです。
日常的に立ち回るエリアからひょいと坂を登ったところにもう高速の出入り口がある。いわばそこからいきなりもう非日常の旅に入れるというのは、「高速に乗るまでが大変」な環境に対する大きなアドバンテージではないでしょうか。
帰りだって高速を降りたらもう高槻だというのは、かなり気がラクというものです
(まぁたしかに何かの用事で遠方から高槻をめざして来た人がアソコで高速を下ろされて「はい高槻に到着したでござ~い!」と言われてもビミョ~に困るような山の上の辺鄙な位置にあるっちゃーそうですが;)

※そもそもかつては名神高速道路は茨木から京都南まで出入り口がなく、その間の地域住民にはなかなか敷居が高かったものです。2003年の大山崎インターチェンジに続いて今般の高槻IC誕生は、そのあたりの改善に資するものとなりましょう


で、高槻ICを入った後、神戸JCTまで走るのも快適です。
大阪市内方面などへの用事がある車両は依然として従来ルートを通るため、通過交通が主体のこちらのルートは相対的に空いていて、かつ最新鋭の設計の道路構造はアップダウンも少なく、すこぶる走りやすい。
実際、運転していてあまり疲れない
これは助かりますね。

そうして長いトンネルをいくつか抜けて行くとほどなく神戸JCT。
いゃ~これはスゴイ。
吹田・宝塚経由と比べるとマジ格段にラクです。


帰路も同様で、山陽自動車道からそのまま真っすぐ進めば新名神で、あとは音楽が何曲かかかっている間に高槻の街の灯が見えてくるわけです。
あぁ、もうこれで中国自動車道・西宮山口から宝塚までの坂下りをしなくてもよくなったのか!
実際アレはまるで何かの罰ゲームのような地獄感があったものです(あちらのルートもまた新名神開通によって交通量が減った分、そうしたことが減衰されて走りやすくなっているのではないでしょうか)


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あと、サービスエリア・パーキングエリアの類ですが、従来ルートの中国道・西宮名塩SAに照応するポジションにあるのが、こちら宝塚北SAです。

西宮名塩は上述した「坂」の途中で、出入りの難度が高かったのに加えて、このあたりはSA・PA過疎地帯ということもあっていつも混雑して利用しにくかったのに比べると、こちらは出入りもしやすく、混雑度もトータルでエリアが増えために下がったのではないでしょうか。

施設も充実していて、食事やお土産の購入にも困らない。
トイレも盤石で、数のうえでも設備や清潔感などの質の面でも、今どきの要求水準のかなり上を満たしています。


◎念のため注釈しとくとトイレ等々のレポートは「女性」の利用を念頭に置いています(「女性」として「女性」用を利用したことを元に記述しています)。


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さらに旧来は西宮名塩を出ると桂川までパーキングエリアがなかったところを、新名神だと茨木千提寺PAも存在しているのは地味に利便性を高めているでしょう。

売店などはないですが、自販機や情報ディスプレイがある簡便な休憩コーナーは明るく安心感があるつくりになっています。
トイレも数・設備・清潔感などについて今どきの要求水準に照らして必要十分以上なのは、宝塚北SAと同様ですね。

高槻IC直近のSA・PAでもあるので、家を出て最初の/家に帰る前の最後の、それぞれ高速道路上のトイレ休憩施設としても重宝しそうです。

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というわけで2018年、開通した新名神高速道路・高槻~神戸ジャンクション間はぜひ有効に活用して、ドライブを快適にしていきたいところです。


しいて言えば、従来は西のほうへ遠出する際は、中国自動車道吹田料金所付近を万博記念公園の太陽の塔を横目に通過することが、なんというか気分を切り替えるというか、旅行に出かけるというテンションを上げるための、ある種の儀式として機能していた(その原体験はおそらく中学の修学旅行のとき、山陰方面へ向かうバスが此処を通過した瞬間が印象的に記憶されていること)、アレがもうなくなるのかと思うとちょっと寂しいかもしれませんね。

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